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ISO 22000
ISO 22000を知ろう
ISO 22000 とは、国際機関である国際標準化機構International Organization for Standardizationが作成した食品安全マネジメントシステム (Food Safety Management Systems)に関する規格ですが、164以上の加盟国が参加していることから、ISO 22000は世界的に 認められた規格であるといえます。この規格の主なテーマは、消費者にとっての「食品安全」です。 マネジメントプロセスを通じて リスク、機会、クリティカルポイント、問題管理、システム開発など様々な課題を分析し、業務の効率化を図ります。
ISO 22000のメリット
この規格により、組織は、より国際的に知られるようになる道を開くことができるのみならず、安全性の認証を受けているため、他の事業者と競争することが可能になります。 この安全性の保証は、消費者にもメリットがあります。組織に対する満足と信頼が得られ、食品由来の病気による苦情や紛争の可能性を減らすと共に、投資家の注目を集めます。食品の安全を重視するという組織の倫理観を示すことで、投資家の注目を集め、社会に対する 影響という点からも十分な信頼と透明性が生まれます。この規格は、法的要件を適正に遵守し、様々な証拠文書情報等を保管し監査を受け、人々の安全を重視し、食品安全と持続可能な社会を提供するとして、組織の安定性強化にも一役買うのです。
これらは、事業者自身にも反映されます。新たな市場機会や競争からどのように して利益を上げ、商品の返品や廃棄など、食が安全でなかった場合のコストや損失を削減し、 投資家と消費者の両方に対し、組織の良いイメージと信頼感を与え、作業効率のさらなる 向上をサポートするツールとなります。
また、ISO22000は、投資委員会(Board of Investment: BOI)の布告1/2564号第5項 持続可能な国際規格への格上げに資する効率向上のための措置により、機械輸入関税の免除、50%の法人税の免除など、各種恩典申請条件の一部にも挙げられています。(2564年10月 現在の情報)
この規格が必要なのは?
このISO22000規格は、フードサプライチェーンに関わるすべての組織に対する要求事項として、その範囲が定義されています。 特定ではなく一般的な記載をすることで、 飼料メーカーグループ、植物や野生動物から収穫物を得るグループ、原材料メーカー、 農業・畜産業・水産業、添加物や食品成分メーカー、食品産業メーカー、小売業者・レストラン・ケータリングサービス・洗浄/消毒サービス・商品保管サービス・ 輸送/流通サービスなどの食品関連サービス提供者、ならびに洗浄・消毒用の機器・化学物質メーカー、食品包装材・接触材メーカーなど、直接、間接的に関わる組織のどちらにも適用することができるのです。また、小規模農家、小規模貨物輸送業者および小規模小売業者などの小規模事業者や零細 業者から、大規模な複合企業に至るまで使用することもできます。
ISO22000の詳細
ISO22000規格は10のトピックに分かれ、4つの重要な要素で統合されています。
1) 相互コミュニケーション(Interactive communication)
コミュニケーションにおいて、組織は、内部および外部の明確なコミュニケー ションを行わなければなりません(何を/いつ/誰と/どのように/誰がコミュニケーション するか)。 外部とのコミュニケーションの場合は、商品や原材料の生産者、顧客や消費者、法務担当者、その他の関連組織など、コミュニケーションは、相互、かつ顧客/消費者など関係者のニーズや情報を知るのみならず、提言や苦情を受け入れ改善する、相互に作用するインタラクティブなものでなければなりません。一方、組織内のコミュニケーションの場合は、役員からマネージャー、作業員に至るまで、証拠文書も明確に保管した上で、各部署が一致した理解ができるよう情報を更新するために、定期的なコミュニケーションが必要です。
2) システムマネジメント(System management)
システムマネジメント PDCAサイクル式プロセス(計画/実行/モニタリング・評価/改善:Plan/Do/Check/Act)を、システム構築のサポートツールとして以下のように取り入れることが可能です。
o Planとは、計画の策定、経営陣からの資源支援、リスク(risk)と機会(opportunity)の評価をいう。
o Doとは、策定済みの計画に沿った業務遂行(operation)をすることをいう。
o Checkとは、成果や問題の報告のために、モニタリング、評価、結果の分析を行うことをいう。
o Actとは、必要に応じプロセスを改善するためのマネジメントを行うことをいう。
3) 前提条件プログラム(Prerequisite programs)
農業部門向けGAP、食品工場向けGMP/GHPなど、各組織に適した衛生管理 原則を適用する業務遂行プロセスのセクションになります。GHPのブログを読む…
各組織に適し衛生管理原則を適用し、生産エリアの配置、水・空気・原材料・環境の清潔さ、害虫・廃棄物の管理および排水処理、設備・工具・機械、生産・清掃・消毒の 各種プロセス、個人衛生、消費者への製品情報の提供など、様々なソースからの汚染防止を検討します。
4) HACCP原則 危害要因分析とクリティカルポイント
このセクションもまた、業務遂行(operation)プロセスのひとつであり、物理的 危害要因(Physical Hazard)化学的危害要因(Chemical Hazard)生物学的危害要因 (Biological Hazard)アレルゲン危害要因(Allergen Hazard)の4つのタイプに分類可能な、 食品危害要因(Food Hazard)を分析する必要があります。これは原材料、生産・包装方式、製品本体から、製品を消費者に届けるまでの保管・輸送プロセスに至るまで、危害要因発生のリスクと機会、クリティカルレベルや許容値の特定を含む各プロセスを図(フローチャート)の形で描くことにより、分析を行う必要があり、その後、危害要因制御・管理方法を 設計し、計画に基づく実施、モニタリング、評価、危害要因制御結果の確認、プロセスの 改良や更新を常に行わなければなりません。
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