ITO Thailand Hygiene Blog

Feb 14 2022

食品における毛髪 / 毛の汚染

            従業員による汚染は、手袋の屑、糸屑、布の毛羽、服のボタン、規則違反をして従業員が製造エリアに持ち込んだ装飾品等、衣服や装着品の一部であることもあります。しかし、最も多く発見され、且つ、最も管理が困難な汚染は、従業員の身体による汚染です。これには例えば、毛髪、体毛、髭、フケ、剥がれた皮膚の他、汗、鼻水、唾液といった分泌物、爪の間の汚れ、傷口からの血液やかさぶた等があり、また、シャンプー、コンディショナー、香水、マニキュア、煙草の吸い殻等、従業員が使用する製品の化学物質もあります。これらの汚染は、規則を定めて厳格に従わせたり、監視・監督したりすることにより防止することができます。例としては、装飾品又は製造工程の汚染となる可能性のある物品の着用禁止、高リスクの作業への生傷のある者の立ち入り禁止、爪を切る、髪を結ぶ、マニキュア禁止、禁煙等です。また、サポート用品を調達することもできます。例えば、色付きのはっきり見える絆創膏（食品工場では水色の絆創膏を使用することが多いです）、金属探知機で検査する、マスクを調達する、帽子で髪を覆う、エプロン又はスモック、アームカバー、長靴、ロッカー、従業員数に対して十分な手洗い場等です。大規模な工場や従業員数が多い場合は、従業員のユニフォームを洗浄するためのツールを調達することもできます。例えば、長靴洗浄場、業務用洗濯機、業務用衣類乾燥機、消毒液製造機等となります。

毛髪 / 毛の汚染及び影響

            最も多く発見される汚染は、毛髪又は体毛（髭、鬚、腕の毛、鼻毛）による汚染です。こうした汚染は、消費者が発見した時に不快感をもよおしやすいものです。というのも、毛髪又は体毛は、肉眼ではっきり見える大きなものですし、特に、現在では、汚染された製品の写真もSNSですぐに拡散してしまいます。長い毛髪だった場合は、喉に詰まる、誤嚥（ごえん）等、消費者に物理的な危険が発生する可能性もあります。それだけでなく、化学物質（毛髪に付着したシャンプー、コンディショナー、毛染め剤）の汚染や、バクテリア（Staphylococcus aureus）、皮脂腺からの皮脂、フケ、カビ等の汚れもあり、食品から他の病気が誘発されることもあります。

汚染防止

            1日に人の髪が抜ける本数は平均100〜150本[1]であり、1労働シフト（8時間）あたりでは平均33〜50本となります。従業員数が多ければ多いほど、汚染のリスクは高くなります。また、食品の種類、又は、製造に使用する工程が汚染に影響することもあります。例えば、密閉容器内での混合又は加熱、ふるい・濾過工程等は、汚染リスクを低減することのできるものです。一方、粉を練る、鍋の中の製品を混ぜる、食肉の切断・加工等、手作業をしなければならない工程も時に不可欠ですが、こうした工程では、髪を覆う帽子、マスク、アームカバー、長袖ユニフォーム、手袋等のサポート用品を使用することにより、毛髪又は毛の汚染の可能性を低減することができます。更に、紙や再利用可能な粘着ローラーを使用したり、粘着シートで靴に付着した毛髪を取ったり、エアシャワーを使用したり、埃や毛髪の吸引機を使用したりして、製造場所に入る前に抜け髪又は抜け毛を除去することもできます。これらの用品の使用に関する規則を従業員に徹底し、時間測定、使用回数のカウント、ローラーの粘着シートをちぎる回数のカウント、タイマーを使用してローラーを使う等、使用する時間を規定すると、汚染リスク低減の効率向上となり、工場内の清潔さの水準を向上させることができます。

毛髪 / 毛の汚染防止の関連技術

            現在は、汚染防止技術が発展していますが、中でも、ITO THAILANDの埃・毛髪吸引機は、紙のローラーから開発された自動式の真空吸引機となっており、衣服に付着した毛髪、毛、埃を収集することができます。これは、旧式のローラーのように毛髪に直接接触させなくても、近くの埃と毛髪も吸引力で吸引できるものです。集められた毛髪や埃は、フィルター内に収められるので捨てやすく、また、使用中にローラーの粘着シートをちぎる必要もないので、連続使用が可能で便利です。埃の吸引も均一にでき、一般のローラータイプのように粘着力によって変わってしまうこともありません。

            更に、従業員の最大の効率での使用をサポートするため、カウントダウン式のタイマーと使用時間カウントができるシステムが搭載されています。日々の使用データのファイルも保存されるため、データをパソコンにインプットして工場内の清潔さを監視・追跡したり、汚染の問題が発生した時間帯の使用状況を遡って検査したりすることができます。

            埃・毛髪吸引機に関する詳しい情報は、下記までご連絡下さい。CLICK

参考文献:

1.Poonia, K., Thami, G. P., Bhalla, M., Jaiswal, S., & Sandhu, J. (2019). NonScarring Diffuse Hair Loss in Women: a Clinico‐Etiological Study from tertiary care center in North‐West India. Journal of cosmetic dermatology, 18(1), 401-407.

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